山内康嗣

山内康嗣(やまうちやすし)

20代は横尾忠則の作風に衝撃を受け、ビビットでサイケデリックな作風を模索する。
30代になると世相を反映したシニカルな社会風刺作品をつくっていたが、体調を壊したことから
もっと自身に寄り添った内容が大切だと思い至り”見えるものと見えないもの”をテーマに一貫した作品をつくるようになる。
元々喘息持ちであることから、大気に舞う物質をテーマに始まり、近年では
”ギフトBOX・COVID 19・美術館鑑賞・美術史・住居遺産問題”などを織り交ぜながら、
時代を可視化した構築的なコンセプトで作品をつくっている。

プロフィール

福岡県生まれ。
20代の頃、商業イラストレーションを手掛けるようになり
その後画家に転身する。
現在、国内外でアート作品の展示・販売を精力的に行う。
アートスクール「ルカノーズ」講師。

主な個展

2009年 「輪郭時代」(Fuma contemporary Tokyo)
2011年 「激震ノ時空帯」(Fuma contemporary Tokyo)
2015年 「散歩道にて」(Gallery Face to Face)
2016年 「見える日常/見えない日常」(Gallery Face to Face)
2021年 「マスカレイド」(Gallery Face to Face)
2023年 「大回顧展」(銀座中央ギャラリー)
「山内康嗣展-Look in-」(中和ギャラリー)

主なグループ展

2016年 「第18回雪梁舎フィレンツェ賞展」(雪梁舎美術館)
2019年 「ワンピース倶楽部展」(アーツ千代田3331)
2020年 「2020美の起原展 入選作品展」(美の起原)
「山川コレクション展」(金沢アートグミ)
2021年 「私のちいさなたからもの展Ⅱ」(美の起原)
「ワンピース倶楽部展」(アーツ千代田3331)
2023年 「山川コレクション展」(チグニッタスペース/大阪)
2024年 「新春セレクション展」(美の起原)
「私のちいさなたからもの展Ⅳ」(美の起原)

主なアートフェア

2008年 「上海アートフェア 2008」
2009年 「アートフェア東京 2009」
2010年 「アート台北 2010」

【掲載作品コンセプト】 「追想-MATSUGAURA-シリーズ」

生まれ育った実家(福岡/日本)の景色の想い出を作品化するプロジェクト。 人口増加に伴う都市開発のため実家の古民家をはじめ、日本中はマンションや新築に建替えられ 昔慣れ親しんだ景色や文化遺産的建築は日に日に消失してゆく。 よって、いつ取り壊されてもおかしくない実家周辺の複数の古民家を 私は取材・撮影・その土地の砂を採取し、それらの古民家を描く際は 絵具に砂を混ぜ込みながら丁寧にキャンバスに描いていく。 そして完成した作品は、焼却される遺骨的な砂をキャンバスに封印し永遠に作品として 生に留めようとする、いわゆる現代版ヴァニタス画※ともいえる。 ※ヴァニタス 生の儚さ、快楽の空しさ、死の確実さを観る者に喚起させる概念 「1人遊びが大好きで、友達と遊ぶことは少なくいつも古びた長家に 籠もって絵を描いていた幼少期。 夕日に映る自分の影をボーと眺め、17時のサイレンを聴くと切なさが 込み上げる寂しい毎日を送っていた」

作品